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【医師監修】ワキニキビの原因は?治療法や防ぐ方法を紹介

      2022/09/21

ワキニキビの原因は?治療法や防ぐ方法を紹介【医師監修】

ふと見るとワキにニキビや吹き出物ができていた…そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。

ワキは、汗でムレやすかったり、衣服による摩擦が起こりやすかったりするため、ニキビや吹き出物が発生しやすい部位の一つなのです。

この記事では、ワキにニキビができる原因や治療法、ニキビを防ぐためのケア方法を紹介します。

ワキにニキビができる原因

ワキにニキビができる原因

ニキビは、皮脂や古い角質による毛穴の詰まり、皮膚にもともと存在するアクネ菌の繁殖によって起こる肌トラブルの一種です。

まずは、ワキにニキビができる原因として考えられることを具体的に挙げていきます。

ワキ汗によるムレ

ワキは、全身のなかでも汗腺が多い部位です。

ワキの汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があり、運動をした後や暑い日に大量にかく汗はエクリン腺から、緊張したりストレスを感じたりしたときにかく汗はアポクリン腺から分泌されます。

どちらの汗も放置してしまうと、ムレによってアクネ菌が繁殖しやすい状態になり、ニキビができやすくなるほか、嫌なにおいが発生する原因にもなります。

関連記事:ワキ汗対策にはどんな方法がある?おすすめのケアアイテムを紹介

ムダ毛の自己処理

カミソリによる自己処理は、肌の表面を傷付けやすく、いわゆるカミソリ負け(尋常性毛瘡)の症状が現れることがあります。

カミソリ負けが起こると、炎症を起こした赤いニキビのようなブツブツができ、痛みやかゆみを伴う場合もあるため注意が必要です。

洗いすぎ・洗い残し

ニキビの原因となる皮脂や古い角質、汚れなどを落とすために毎日洗浄ケアをすることは大事なことですが、洗いすぎは逆にニキビを誘発してしまう可能性があります。

特にムダ毛の自己処理によってダメージを受けたワキは、刺激に敏感な状態となっています。

硬いタオルやスポンジを使ってゴシゴシと擦ってしまうと、皮膚のバリア機能を低下させるため、乾燥や毛穴詰まりによるニキビ、くすみや黒ずみなど、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまうでしょう。

また、洗い残しによってワキに皮脂や汚れが残ったり、石鹸やボディソープの泡が付いていたりする場合もアクネ菌の繁殖を促してしまうため、ニキビができやすくなるのです。

関連記事:ワキの黒ずみができる原因と対処法、おすすめの美白クリームを紹介

制汗剤の使いすぎ

制汗剤には、汗を分泌するエクリン腺やアポクリン腺を引き締めたり、蓋をして塞いだりすることで汗の量をコントロールする効果があります。

ワキ汗の抑制や汗ジミを防ぐために有効ですが、使いすぎには注意しましょう。

特に、汗腺に蓋をして汗を抑えるタイプのものを繰り返し使用し続けると、汗が分泌されずに肌が乾燥してしまうため、毛穴が詰まり、ニキビができやすくなります。

また、アルコールやメントールが配合されているものは清涼感を感じられる一方で、肌の刺激になるとされており、使いすぎるとかゆみや肌荒れを起こす可能性もあります。

そのまま使い続けるとかぶれたり、色素沈着して黒ずみになったりするため、使いすぎないようにするのはもちろん、皮膚に異常を感じたら使用を控えるようにしましょう。

ニキビ以外の場合も

適切なケアを行っていても症状が改善しないときや、痛みやかゆみが強い場合は、ニキビではない可能性もあります。

例えば、ニキビと似た症状の一つが、粉瘤(ふんりゅう)です。

粉瘤とは、本来剥がれ落ちるはずの皮脂や古い角質が、袋状になった表皮の中にたまり、ニキビのような膨らみができた状態のことを指します。

良性ではありますが腫瘍の一種で、ニキビのように自然治癒することはほとんどなく、外科手術による治療が必要です。

手で触ったり潰したりすると、炎症を起こして感染症の原因になるため、早めに皮膚科を受診して治療を受けましょう。

関連記事:【医師監修】ワキがかゆいのはなぜ?考えられる原因と対処法を解説

ワキにニキビができたらどうすれば良い?

ワキにニキビができたらどうすれば良い?

ワキにニキビや吹き出物ができた際に放置していると、治りにくくなったり、治っても跡が残ったりする可能性があります。

ここでは、ワキにニキビができたときのケアや治療法を解説します。

適切なセルフケアは?

ワキにニキビができてしまったときは、次の点に注意しましょう。

  • ニキビは潰さない
  • ワキ汗はこまめに拭いて清潔な状態にする
  • ムダ毛の自己処理は一旦ストップする
  • しっかりと保湿する

ニキビが悪化したり炎症を起こしたりすると、跡が残ってしまうこともあるため、ニキビができたときは触ったり潰したりしないように注意が必要です。

そして、汗をこまめに拭く、ソープで優しく洗うなど、ワキを清潔に保つようにしてください。

肌への刺激となるムダ毛の自己処理は一旦ストップし、乾燥しがちなお風呂上がりなどは、肌に優しい保湿クリームを塗ってしっかりと潤いを補給してあげましょう。

皮膚科での治療法は?

ワキにできたニキビが炎症を起こしていたり、膿が発生していたりする場合は、自然治癒が難しいため、早めに皮膚科を受診することが大切です。

皮膚科で受けられるニキビの治療にはさまざまな種類があり、ニキビの状態や症状によって異なります。

面ぽう圧出手術

面ぽう圧出手術とは、針で穴を開けて毛穴に詰まった皮脂や膿を押し出す方法です。

炎症の原因になる汚れを圧出することでニキビの進行を防ぎ、治りを早くします。

また、開ける穴が非常に小さいうえ、清潔な専用の医療機器を使って押し出すため、皮膚へのダメージが少なくニキビ跡になりにくいといったメリットもあります。

皮膚科でのニキビ治療のなかでも特に気軽にでき、費用面でも負担が少ないのも魅力です。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、ピーリング剤を塗って肌表面の古い角質を取り除き、ターンオーバーを活性化させる治療方法です。

ニキビ治療にはもちろん、ターンオーバーが促進されることで色素沈着やくすみの改善、毛穴の開きにも有効です。

ケミカルピーリングの薬剤には、サリチル酸やグリコール酸、乳酸などがあり、赤みや紅斑といった副作用が出にくく敏感肌の方にも適したものや、浸透力や保湿力が高いものなど、種類によって効果が異なります。

皮膚科で医師に症状を見てもらい、適切なケミカルピーリングを受けるようにしましょう。

レーザー

レーザー治療とは、患部にレーザーを当てることで、面ぽう圧出手術のように微細な穴を空けて膿を出したり、過剰な皮脂分泌の抑制やアクネ菌を殺菌したりする治療です。

なかには、特に跡が目立ちやすい赤ニキビの治療に重点を置いたレーザー治療もあります。

ワキにニキビができるのを防ぐ方法

ワキにニキビができるのを防ぐ方法

ワキのニキビは自然治癒するケースがほとんどですが、治るまでにはしばらく時間がかかってしまうこともあります。

特にノースリーブや水着を着る機会が増える夏には、できるだけニキビができないように対策することが大切です。

続いては、ワキのニキビや吹き出物を防ぐ具体的な方法について紹介していきます。

自己処理後はしっかり保湿する

ムダ毛の自己処理は、カミソリ以外にも、電気シェーバーや除毛クリーム、脱毛ワックスなど、いろいろな方法があります。

できるだけ肌に与えるダメージが少ない方法で行いたいですが、どんな方法であっても肌に刺激を与えることに変わりはありません。

自己処理後の肌は、刺激が蓄積してデリケートな状態になっているため、そのまま放置するのではなく、肌に潤いを与える成分が配合された保湿クリームなどを塗っていたわってあげましょう。

関連記事:ワキ用クリームの種類や選び方、おすすめケア商品を紹介

関連記事:ワキが乾燥するとどうなる?肌トラブルを防ぐ保湿ケアのポイント

肌に優しいソープで洗う

ボディソープのなかには、石油系の合成界面活性剤や合成香料、着色料などが含まれているものもあり、人によっては肌への刺激となる場合があります。

ワキを洗うときに使う石鹸やボディソープは、天然由来の界面活性剤が使われたものや、無添加で低刺激のものを選び、たっぷりの泡で優しく洗うことを心がけましょう。

さらに、肌荒れ・ニキビを防ぐ作用や殺菌作用がある有効成分が配合されていれば、肌への刺激を抑えながらにおいや肌トラブルにアプローチすることができます。

また、ポンプ式の泡で出てくるタイプであれば、たっぷりの泡で肌への負担を少なく洗い上げることができるうえ、泡立てる手間がかからないため便利です。

制汗剤・デオドラントを変える

先ほど紹介したように、制汗剤の使いすぎによる毛穴詰まりでニキビが発生しやすくなったり、メントール配合の制汗剤で肌に刺激を与えてしまったりする場合があります。

そのため、制汗剤やデオドラントを選ぶ際は、汗や菌の繁殖を抑える有効成分が配合されていながらも、肌への刺激になる成分は含まれていないかどうか、どんな成分が使われているかなどをきちんと確認しましょう。

なかには、天然由来の保湿成分が配合されており、においのケアだけでなく肌に潤いを与えて保湿してくれるものもあります。

毎日のケアで肌の状態を整える

肌の状態を整えることも、ワキのニキビや吹き出物を防ぐためにとても重要なことです。

肌の新陳代謝であるターンオーバーが正常に行われる健康な肌に整えておくことで、ニキビができてしまった場合にもスムーズに改善したり、跡が残りにくくなります。

ターンオーバーを整えるためには、ピーリングなどのケアアイテムを使ったスキンケアだけでなく、生活習慣を改善することも必要です。

例えば、十分に睡眠時間をとることや適度に運動すること、肌の健康につながるビタミンやタンパク質をとることなどを意識してみましょう。

また、紫外線もターンオーバーが乱れる原因となるため、普段から紫外線対策しておくことも大切です。

ワキのニキビ対策は肌に優しいケア用品で!

ワキのニキビ対策は肌に優しいケア用品で!

今回は、ワキにニキビができる原因や治療法、防ぐ方法について解説しました。

ワキのニキビは、適切なケアをすることで自然に治るケースも多いですが、なかなか治らない場合は別の病気の可能性もあるので、そのままにせず皮膚科を受診して、医師による治療を受けるようにしてください。

また、ニキビができる原因を知り、日頃から正しいケアを心がけてニキビや吹き出物ができにくい健康な肌の状態に整えることも大切です。

今回紹介した内容を参考に、毎日のワキのケアを始めてみてはいかがでしょうか。

監修者

中島由美先生

クリスタル医科歯科クリニックインターナショナル
内科院長 中島 由美
https://www.cdc-intl.com/

<経歴>
・ニューヨーク州バッファロー市生まれ
・金沢医科大学 医学部 卒
・金沢医科大学病院にて小児科・内科研修
・大阪・神戸・東京・福岡の病院で内科と皮膚科を担当
・2018年8月クリスタル医科歯科クリニック内に内科、美容皮膚科、アレルギー科を開設

資格・所属学会
・日本内科学会認定内科医
・日本医師会認定産業医
・抗加齢医学会専門医

 - ワキ

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