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【医師監修】脚のブツブツ毛穴の原因は?対処法も解説

      2022/09/22

脚のブツブツ毛穴の原因は?対処法も解説【医師監修】

脚の毛穴がブツブツと目立ってしまい、脚を出すことに抵抗がある方もいるのではないでしょうか。

このような脚は、見た目がイチゴのように見えることから「イチゴ脚」とも呼ばれ、見た目の印象が良くないだけではなく、触るとザラザラすることもあります。

この記事では、脚のブツブツ毛穴に悩む方に向けて、原因や対処法を解説します。

脚のブツブツ毛穴の正体とは?

脚のブツブツ毛穴の正体とは?

イチゴ脚とも呼ばれる脚のブツブツ毛穴は、症状や原因によって、いくつかの種類に分けられます。

毛孔性苔癬

10代~20代で脚に小さなブツブツ毛穴が多くできている場合、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)である可能性があります。

「サメ肌」とも呼ばれる毛孔性苔癬は、毛穴まわりの角質層が厚くなることで古い角質が毛穴を塞いでしまい、ブツブツと盛り上がる皮膚疾患の一つです。

明確な原因は分かっていませんが、遺伝的な要因のほかホルモンや脂質代謝、肥満、外的刺激などさまざまなきっかけで発症すると考えられています。

特に思春期にかけて症状が現れやすく、触るとザラザラしたり人によっては赤みがあったりしますが、痛みやかゆみはないことがほとんどです。

30代以降には自然に改善することが多いですが、どうしても気になる場合は病院を受診するのも良いでしょう。

皮膚科では、薬剤を塗って角質を溶かすピーリングや、皮膚に微細な穴を開け自然治癒力を高めるダーマペンなどといった治療法があります。

毛包炎(毛嚢炎)

脚の毛穴を中心にニキビのように赤くブツブツができる場合は、毛包炎(毛嚢炎)の可能性があります。

毛包炎(毛嚢炎)は、毛穴の奥に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの細菌が入り込んで炎症を起こし、赤みを帯びた盛り上がりができ、軽い痛みを伴う傾向が高いです。

剃毛や脱毛後の敏感な肌状態や皮膚が不衛生な状態のときに起こりやすいほか、衣類による摩擦、紫外線や乾燥などさまざまな要因で発症します。

主にムレやすい太ももやおしり、デリケートゾーンにできやすいですが、全身に現れる疾患でもあるので注意が必要です。

軽度であれば皮膚を清潔に保つことで自然に治ることが多いですが、炎症が進行して膿がある場合は、医療機関を受診しましょう。

皮膚科での治療方法としては抗菌剤や飲み薬の処方、状態によっては皮膚を切って膿を出すこともあるため、医師による適切な診断が大切です。

埋没毛

脚の皮膚の下に黒いブツブツが透けて見えるときは、埋没毛の可能性があります。

埋没毛は、カミソリや毛抜きによる自己処理後に多く見られる症状で、ダメージを受けた肌が角質を厚くすることで毛穴が詰まり、成長した毛が皮膚の上に出られずに埋もれている状態になっています。

埋もれた毛を無理に抜こうとすると、毛穴から細菌が浸入して毛包炎(毛嚢炎)を起こしたり、色素沈着を引き起こすこともあるため、症状に気付いたらまずは自己処理をストップしましょう。

自然に治るケースが多いため皮膚科を受診しても経過観察がメインですが、ピーリングを行ったり、皮膚を柔らかくするクリームや抗生剤、飲み薬の処方など症状に合わせた治療も可能です。

どうしても気になる場合は自分で何とかしようとせず、医療機関への受診を検討しましょう。

色素沈着

脚の毛穴の周囲がブツブツと黒ずんで見える場合は、色素沈着の可能性があります。

色素沈着とは、肌や髪の毛の色を構成する黒色の色素であるメラニンの生成と排出のバランスが乱れることで、肌に残ったメラニンが蓄積されて黒ずむことです。

通常、生成されたメラニンは肌の新陳代謝であるターンオーバーによって剥がれ落ち、アカとなって排出されます。

しかし、紫外線の影響や間違った自己処理の方法、摩擦などの刺激、ケア不足など、さまざまな原因によって色素沈着が起こり、脚の毛穴が黒くブツブツと目立つようになります。

すでに色素沈着が起きている場合は、メラニンの生産、色素の変化を抑える働きがあるビタミンCを日々の食事で摂取するのも有効です。

また、日焼け止めや日傘などを使って紫外線を防いだり、摩擦が起きにくいゆとりのある衣類を着用するなど、色素沈着を起こさないように普段から対策を行っていきましょう。

関連記事:ヒザ・ヒジのブツブツの正体は?原因や適切なケア方法を紹介

脚のブツブツ毛穴は間違ったお手入れが原因かも

脚のブツブツ毛穴は間違ったお手入れが原因かも

脚のブツブツ毛穴は、間違った自己処理やケアの仕方が原因で起こるケースが多いです。

イチゴ脚を卒業してスベスベで滑らかな肌を手に入れるためにも、まずはお手入れ方法を見直してみましょう。

ここからは、脚のブツブツ毛穴の原因になりやすいNGなお手入れ方法を3つ紹介します。

カミソリによる自己処理

カミソリによる自己処理は、剃った毛の断面が毛穴に残るため、黒くブツブツと目立ちやすいという特徴があります。

また、カミソリの刃が肌に直接触れるため肌を傷付けやすく、毛穴から細菌が入ることで毛包炎(毛嚢炎)になったり、毛穴が詰まって埋没毛になったりと、ブツブツ毛穴を引き起こす可能性がある自己処理の方法です。

カミソリで自己処理をするときは、シェービング剤を使って肌へのダメージを軽減するのはもちろん、肌に負担のかかる逆剃りではなく毛並みに沿って剃る順剃りで、力を入れずに優しく剃るようにしてください。

毛抜きによる自己処理

毛抜きによる自己処理は、成長中の毛を無理に抜いてしまうため、毛穴が開く原因となります。

頻繁に行うことで開いた毛穴が戻りにくくなりイチゴ脚になってしまうのです。

また、カミソリによる自己処理同様に肌を傷付けやすく、傷から細菌が入って炎症を起こすと毛包炎(毛嚢炎)となり、開いた毛穴を修復しようとして覆うように皮膚が再生されると埋没毛につながります。

ブツブツ毛穴を防ぐためにも、毛抜きによる自己処理は避けたほうが良いでしょう。

脱毛後の保湿不足

医療機関やサロンでレーザー脱毛をした後の肌は、熱によって水分が蒸発しやすく、普段よりも乾燥しやすい状態になります。

肌の乾燥は、ニキビや毛包炎(毛嚢炎)、色素沈着など、さまざまな肌トラブルの原因となるため、しっかりと保湿ケアをして潤いを与えることが大切です。

また、脱毛後の肌はダメージが蓄積されてデリケートなため、保湿ケアに使用するケア用品は、低刺激で肌に優しいものを選びましょう。

脚のブツブツ毛穴がひどいときの対処法

脚のブツブツ毛穴がひどいときの対処法

脚のブツブツ毛穴がひどい場合、普段のケア方法では肌への刺激が強すぎて、症状を悪化させてしまう可能性があります。

使用する製品に注意しながら、正しいケアで肌を優しくいたわってあげましょう。

続いては、脚のブツブツ毛穴がひどいときの対処法を紹介します。

クリームで丁寧に保湿ケアする

ブツブツ毛穴が気になる脚は、クリームで丁寧に保湿してあげましょう。

保湿をしっかりと行うことで肌の乾燥を防ぐのはもちろん、角質が柔らかくなるため、肌の新陳代謝をサポートすることにつながります。

保湿成分がたっぷり配合されたクリームを選ぶようにし、同時に肌荒れを防ぎたい場合は、グリチルリチン酸2Kなど肌を整える有効成分にも着目すると良いでしょう。

美白有効成分配合の美容液を使う

色素沈着による脚のブツブツ毛穴を防ぐには、普段から継続的な美白※ケアを心がけることが大切です。

乾燥によるくすみによってもザラつきや黒ずみを引き起こしてしまうため、美白※のための有効成分に加えて肌にハリや潤いを与える成分も配合されたものがおすすめです。

サラリとしたテクスチャーの美容液は肌なじみが良く、浸透力が高いため、毎日のケアに効率良く取り入れることができるでしょう。

※メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ

肌に優しいソープで洗う

脚のブツブツ毛穴を防いだり改善するためには、肌を清潔に保つことが重要です。

しかし、洗浄力の強いボディソープを使用したり、ゴシゴシと強く擦ったりすると肌に必要な皮脂まで洗い流して乾燥しやすくなり、症状を悪化させる場合があります。

無添加でできるだけ低刺激の肌に優しいソープを選び、手で優しく包むように洗いましょう。

古い角質を定期的に除去する

脚のブツブツ毛穴や表面のザラザラが気になるときは、ボディスクラブなどを使って古い角質を落とす角質ケアを取り入れましょう。

肌の表面に厚く蓄積された角質を除去することで皮膚の新陳代謝を促し、ターンオーバーを正常に整えやすくします。

ただし、角質ケアは毎日行う必要はないため、週に2~3回のスペシャルケアとして行いましょう。

関連記事:ボディスクラブとは?効果や選び方、ケア方法を解説

関連記事:ボディスクラブの正しい使い方は?頻度や順番について

関連記事:きれいな脚になりたい!今すぐできるお手入れとおすすめアイテムを紹介

適切なケアで脚のブツブツ毛穴を目立たなくしよう

適切なケアで脚のブツブツ毛穴を目立たなくしよう

今回は、イチゴ脚とも呼ばれる脚のブツブツ毛穴について、原因と対処法を解説しました。

ブツブツ毛穴は、毛孔性苔癬や毛包炎(毛嚢炎)、埋没毛、色素沈着など、いくつかの種類があり、間違ったムダ毛の自己処理やケア不足によって起こるケースが多いです。

今回紹介した方法を参考に、正しい対処やケアを心がけましょう。

また、かゆみや痛みなどがある場合は、自己判断をするのではなく、医療機関を受診して適切な治療を受けるようにしてください。

 

 


監修者

藤堂沙織先生

Alohaさおり自由が丘クリニック
院長 藤堂 紗織
https://aloha-saori-jiyugaoka-cl.jp/

<経歴>
平成15年 日本医科大学 卒業
平成16年 日本医科大学附属武蔵小杉病院 研修医/内科 専修医
平成21年~31年 善仁会丸子クリニック 院長勤務
令和元年5月~ Alohaさおり自由が丘クリニック 院長

<資格>
・日本内科学会認定内科医

<所属学会>
・日本透析医学会、日本腎臓学会
・点滴療法研究会
・日本美容皮膚科学会

 

 

 

 

 

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